学習の質を高めるために ②睡眠

こんにちは!かとうです。

みなさんは4当5落って言葉を聞いたことありますか?まあ受験業界用語ですので「当」は合格、「落」は不合格を意味するものというのはなんとなく、推測できると思いますが、何の数字か分かりますか?勉強時間のことですかね。でも5より短い4で合格というのも変ですよね。ひと昔前の東大受験で言われていたのですが、5時間も寝てるようだと落ちる、睡眠時間を4時間に抑えて、残りの20時間を勉強に回さないと落ちるぞという意味になりますね。

まあこれは「運動中は水を飲むとバテる」のような今となっては、時代遅れな教訓の1つだと思います(僕が生まれる前の話ですので実際にどれだけ信仰されていたかは知りません笑)。今はよく寝た方が学力も伸びるというのは常識になっています。

以下のデータ見れば睡眠と学力に相関関係があることが明らかですね。寝すぎも良くないです。今回は僕が考える受験生が学習の質を落とす原因となっているランキング1位の睡眠について解説します。

みなさんもちょっと徹夜をしちゃって、日中眠くて全く授業に集中できないという経験をしたことのあると思います(なかったらごめんなさい)。直感的に睡眠不足が学習の質を落とすことは分かるとは思いますが、僕の目から見て質の良い睡眠をとることが出来ていない受験生は非常に多いのです。

睡眠不足による悪影響はどのようなものがあるのでしょうか。

健康的なリスクで言うと、老化する、太る、血管が詰まりやすくなる、太る、人間関係が悪化する等々たくさんあります。ただそれは受験生だからそのリスクは受けいれるという人も少なくないですよね。半年ぐらいなら多少睡眠時間を削ってでも勉強時間を増やしたい…という。その気持ちは理解できます。

ただ睡眠不足のリスクとして、①馬鹿になること②精神的に不安定になること の2つはみなさんが思っている以上に学習の質に絶大な悪影響を及ぼします。勉強時間を一時間二時間増やすために、学習の質を落とすなら、しっかりと睡眠はとったほうが(学習の質)×(学習の時間)はあがります。

受験生にとって一番大きな影響は脳の機能が大幅に落ちるんですね。注意力、判断力、実行機能、作業記憶、数量的能力、数学能力、論理的推論能力…特に数学に関する能力は落ちます。睡眠時間が6時間以下の状態が続いてしまうと脳の機能に大きな制限がついたまま、日々、勉強することになります。

学校の教員になると特に実感しますが、授業中寝て授業の内容が全く入っていない人はいつの時代います。まあ高校生なのでたまに徹夜をして授業中に寝る分には、そこの内容が抜けていることも自覚あるし、取り戻してくれることがほとんどですので、まあいいんですよ。

問題は普段から睡眠時間が五時間の状態である生徒さんですね。受験生であれば、志望校合格というモチベでなんとか気合で起きてしっかりと勉強出来ている気にはなっていると思いますが睡眠不足は気合で解消なんてできません。僕も普段の集団授業だと気付かない場合もありますが、塾の個別指導とかしていると、発問に対する反応とか演習のスピードの違いで一発で十分な睡眠が取れていないことは一発で分かります。しかもタチの悪いことにそれで学習の質を落としていることは本人には無自覚であることが多いんです。

MITの研究によると質の高い睡眠を継続的に取ることとテストの成績には大きな相関関係があることがわかり、またテスト前日だけ一夜漬けをしたときの翌日のテストではそこまで影響が大きくなかったという結果がわかったみたいです。つまり成績への悪影響はテスト前日にしっかりと脳を休めなかったことよりも、テスト勉強している期間に質の良い睡眠をとれているかが大きいわけですね。寝てる間に短期記憶から長期記憶に移行する作業が行われています。受験には長期記憶にいくら詰め込めるかの勝負になりますから、睡眠をしっかりと取らないとザルに水を入れる作業をしているに等しいです。

質の良い睡眠の具体的な方法を伝える前に、そもそも人間がどうして眠くなるのでしょうか。それはメラトニンという睡眠ホルモンが分泌されるのです。メラトニンには2つの性質について説明し、それを踏まえて、質の良い睡眠を取る方法を紹介します。

メラトニンの性質その1として光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制されます。寝起きでめちゃくちゃ眠くても、朝ごはん食べて、学校に着く頃には目が割と覚めてますよね。これは登校中に日の光を浴びて、メラトニンがだんだんと減っていくのです。

メラトニンの性質その2は光を浴びて、分泌されなくなってから15時間ほどで再分泌されることです。光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制されると同時に、学習の質を高める方法①で説明したセロトニンが分泌されます。メラトニンというのはセロトニンを原料として15時間ほどかけて作られます。なので毎朝、同じ時間に光を浴びることによって、体内時計がリセットされるわけですね。鬱状態になり精神科に行くと、必ず昨晩は眠れましたか?と聞かれます。鬱状態というのはセロトニンが不足している状態のことを指すので、その状態の場合、メラトニンが作れないため眠れなくなるわけですね。

この2つの性質から質の良い睡眠を取る具体的な方法を紹介します。

方法その①は
受験生というよりも全国の学生に言いたい。

寝る前にスマホを見るな!!
機内モードにするか、他の部屋に置いておけ!

ぶっちゃけこれがこの記事の9割です。学生の睡眠不足の原因の9割が寝る前のスマホやゲームなどの電子機器類だと思っています。画面からはブルーライトが出ており、これは水晶体で吸収しきれず、網膜まで光が届き、本来眠くなる時間にもメラトニンが抑制されます。よくある成績が伸びない受験生にある生活として、22時まで受験勉強し、眠くなって頭が回らなくなって勉強をやめた時、自分へのご褒美として寝るまでスマホいじる受験生が非常に多いです。眠れなくなって睡眠時間が削られる上に、寝付けたとしてもメラトニンが減少しているので睡眠の質を落とします。この習慣がある人は9時にスマホを機内モードにするだけで偏差値は10上がります(これはマジです)。もう9時をまわりはじめたら電子機器を見ないようにして、徐々に電気も暗くしていってください。また寝る時も僕は真っ暗にして寝ます。スマホを手元に置いていくだけでも、心理的にリラックスできないので、手元に置かないでください。
あとは毎朝しっかりと起きて光を浴びてください。光を浴びないとセロトニンが分泌されずに、体内時計がリセットされません。現役生であれば平日なんかは学校に行くので大丈夫だと思いますが、休日や受験前の休みなどで学校ない日に生活リズムが狂ってしまう人が多いです。本番の試験の日に、目を擦りながら受けてしまう人も少なくありません。休日には無理にでも光を浴びてください。光合成ができます(こっちは嘘です)。休日は有酸素運動も兼ねて、寝起き1時間以内に30分程度のウォーキングを習慣化できれば理想的です。

方法その②
また23時ぐらいに寝て、6時過ぎに起きる7〜8時間の睡眠をとってください。ごく稀にショートスリーパーやロングスリーパーと言われる人が存在しますが、あれは先天的な性質なので、努力でどうにもなりません。睡眠というのは眠って3時間ぐらいに深い睡眠に入り体を大きく回復させます。例えば4時に寝てしまうと7時にこの深い睡眠の時間がきます。ところが7時というのは外も明るくなっているのでメラトニンが抑制され質の悪い睡眠となってしまいます。生活リズムがずれ込んでしまうと、睡眠時間をしっかりととっても日中に眠くなることがありますよね。これは質の高い睡眠ができていないからです。もし夜更かししてしまった場合にはいつもと同じ時間に起床して、朝食をしっかりと食べ、外出してください。朝食を食べ、日の光を浴び、運動することでセロトニンが分泌され体内時計がリセットされ、その晩はグッスリと眠れるでしょう。

方法その③

もしどうしても、それでも勉強時間を確保したいという人むけに裏技があります。それは昼寝です。15時までに30分以内という条件の下で(これを超えてしまうと夜の睡眠の質を落としてしまう)、昼寝を行うことで合計の睡眠時間は短くでも頭がリフレッシュされ、認知能力が回復します。もし学校とかで寝ることができない場合にも、20分程度目を閉じて、ぼっとしているだけで脳の疲れを癒す効果が期待できます。

あとはそれでも受験のことが不安でなかなか寝付くことが出来ないという方には香りによって睡眠の質を上げるのも効果的ですよ。イギリスで行われた実験で不眠症を患っている人にラベンダーオイルを染み込ませたシーツで睡眠を取らせると、不眠症が改善されて、睡眠の質が高まることがわかりました。受験期の間だけスプレーを購入して睡眠の30分ぐらい前に寝具にかけておくのも良いですよ〜

最後に一つだけ、覚えていてほしいことがあります。
将来、みなさんの多くは会社に就職することになると思います。いわゆるブラック企業と言われるような精神的に負担のかかる企業は世の中少なくありません。そのときに疲れているはずなのに夜、眠れないという現象が起こることがあります。その状態はイエローラインでなく、レッドラインです。セロトニンがストレスにより分泌されずにメラトニンが作られずに眠れない状態になっています。物理的な原因にしろ、精神的な原因にしろ夜眠れない状態が習慣化、本人の自覚がないままものすごいスピードで体を蝕んでいきます。そうなった場合、精神科に行き、会社に損害賠償を叩きつけるなどしてすぐに環境を変えてください。健康あっての笑顔ですからね。

ばいちゃ

コメント

タイトルとURLをコピーしました